カンヌ国際映画祭 最高賞 パルムドール受賞
万引き家族
観てきましたー!!
とても精巧な映画でしたよ。
終盤までは何気ない描写の積み重ねですが、
どのシーンも必要不可欠で、意味を考えながら追うと心地よい疲れが残りました。
すぐに理解出来ない描写や強烈な概念が至る所にあり、観終わった後は大変モヤモヤしました。
が、あとで「あのセリフはこういう意味だったのかな」とか「あの小道具はこういうことを表していたのかな」とか
考えれば考えるほど楽しくて。もう一回観たいです。
頭に直球で入ってくる作品ではないですが、ゆっくりと考察したり、人間同士の繋がりにじわじわ感動したい気分の方におすすめです。
また、演技の緻密さも必見!
全員異常に上手いのですが、特に子役の二人。
台詞に出さない表情や行動での表現が大変うまくて引き込まれました。
終盤の安藤サクラの演技にもご注目下さい。
本当に「万引き家族」が存在しているようでした。
家族のあり方について考えさせられました。
民法で定められた家族、
常識の範囲で考えられる家族、
これらがどれだけ脆いものなのか。
この映画を見て、「万引き家族」こそが本当の家族のように思えてしまいました。
理解したり、歩み寄るのも良いけれど、仮に血族であったとしても結局は別々の個体。
完全に一致する事は不可能です。
「相手の事を自分は何も知らない」という気持ちを継続させられる事は素敵だと思いました。
同時に不安も呼ぶのでしょうが。
相手を理解した気になる方が、簡単だし自分も楽ですよね。
最近ピーターラビットとか、頭を使わずに観れる作品ばかり観ているのでついていけるかなと不安になりながらチケットを購入したのですが、
全然大丈夫でした。(笑)
是非ご観賞ください。
もう観に行ったよ!他の人の考察を読みたい。という方におすすめの、良質なネタバレはこちら。
※ネタバレ有り
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