オランジュリー美術館に行きたいなぁ。そう思ったので、横浜に行ってきました。(?)
オランジュリー美術館をご存じですか?
パリにある有名な美術館です。
ルーブル美術館、オルセー美術館から徒歩ですぐのところにあり、併せて見学するのが定番らしいです。
なんで行きたいかっていうとモネの「睡蓮」があるからです。
円形に曲がったキャンバスに描かれた、一見ダイナミック、しかし細部まで繊細に造られた「睡蓮」の連作。
徳島の大塚美術館で陶板画を見てから、本物への憧れが募りました。
モネの本物の絵・・・何枚か見た事があるのですが、その豪快で繊細な筆跡には毎度感嘆します。
本物、見たいなあ。
・・・しかしこのオランジュリー美術館って所、印象派の画家が勢ぞろいで何だか凄い事になってるな。
ルノワールやピカソの絵も見れるんか。
なんやかんやで美術館自体への興味も湧いてきたモネ。
パリへの渡航を視野に入れ始めていました。
…でも、パリって遠いですよね。
徳島ならある程度気軽に行けるけれど。パリは遠い。
時間とお金がかかる。故に、気合いが必要。
人生に一度行けるか行けないかじゃないか?と思っている。
そんな時に、舞い込んできた報せがこれだったのです。
ルノワールとパリに恋した12人の画家たち オランジュリー美術館コレクション
分かってる。円形の特大キャンバスに描かれている、美術館の大目玉の「睡蓮」は来てはくれない事を。
けれども、憧れの美術館の貯蔵品が日本にやってくる!それなら行くしかない!ということでいざ横浜へ。
目玉は、ルノワール「ピアノを弾く少女たち」
この作品が来てくれるのは凄いですよ。
この絵は一般に知名度があるのでは?
私は、ルノワールの絵といえばこれ!っていう印象だな。
軽やかで柔らかい筆致、深い観察力によって描き出された質感、
そこに本当に、したたかな二人の女の子がいるような気がして、腕を伸ばしそうになります。(絵は触っちゃだめだよ!)
今回の美術展の、広告塔といったところか。
二人の少女が弾いているピアノがありました。
これはテンションがあがる。
キャンバスに描かれた、本物の絵を見る事の大切さ
実際の感想ですが、本物の「ピアノを弾く少女たち」は、これまで印刷物で見ていた絵よりも落ち着いた絵でした。
うん、若干彩りが暗かったです。
暗いスペースで絵に優しい淡い灯りをあててるから、というだけでもないと思います。
土産物売り場で売ってる作品から受ける雰囲気も、広告のそれとは一線を画していたからです。
広告に使われてる写真は、意図的に明るくしてる気がしましたね。
食べ物の写真を明るく加工して美味しそうに見せるみたいに、この絵も明るくしてとっつきやすくしてるのかなあ。
…本物は、対象の重さや軽さまで想像できる、深みのある作品でした。
他の絵との対比も良かった。
隣に、同じくルノワールの「ピアノを弾くイヴォンヌとクリスティーヌ・ルロル」がありました。
この作品は完全に初見だったのですが、大変心に残る作品になりました。
この絵は熟年の女が二人。
こちらは女ならではの魅力が。
大人の持つ落ち着き、現実、
少女ならではの明るさ、希望と対比して眺めると非常に面白いです。
その年齢が持つ魅力、
背景の書き込み方にも違いがあって考えさせられました。
…本物同士対比して楽しめるなんて、なんて贅沢な体験でしょうか。
やはり絵は自分で美術館に赴き、実際に画家が描いたそのままを見る。これが大事だと思いました。
目指せ、パリ渡航。
ということで、本物を見る事の大切さに改めて気付かされたモネでした。
関心は睡蓮に戻ります。
最初の方にも描いた通り、あの睡蓮が日本に来ることは、無い(笑)
本物が見たいなら行くしかないという事ですね。いやはやどうなることか。
…しばらくは行く予定がつかないので(笑)
日本でぼちぼち追っていこうと思います。(笑)
今度、兵庫県にゴッホ展がくるんよ〜
楽しみ過ぎる〜